鼻風邪を引きました!とみーです!
さて今回は「違法伐採がもたらす悪影響と合法木材を利用することの意味」というテーマでお話ししていきます!
皆さん『違法伐採』という言葉を知っていますか。
違法伐採とは、それぞれの国の法令に違反して行われる森林伐採のことです。
これが近年世界で問題になっておりまして、先日僕の職場でも従業員への周知の場がありました。
世界には森林を適正な手続きを取らず、無秩序に伐り出し、他国へ流通させて儲けている者たちがいます。
彼らのしていることは、かなり罪深いことだということが今回調べて分かりました。
日本に住んでいる皆さんには正直、あまりピンとこない問題かもしれませんが、
違法伐採がどのような問題を引き起こしているのか、少し頭の片隅に置いていただけると林業従事者として幸いです。
違法伐採が問題なわけは?
まず違法伐採がなぜ問題なのか。
それは「地球環境に大きな悪影響を与えるから」です。
森林の減少は、地球温暖化、生物多様性の減少など環境問題に直結します。
また、違法伐採は産地国の収入の政府損失となるばかりでなく、違法伐採された安い木材が輸入されると、日本のような輸入国の林業も困難な状況となってしまうんです。
違法伐採の現状
違法伐採が多いと見られているのは、東南アジア、ロシア、アフリカ、中南米と言われています
違法伐採の現状に関する調査報告の例として、インドネシア政府と英国政府との合同調査(1999年)では、インドネシアで生産される木材の50%以上が違法伐採木材であると報告されています。
また、環境NGOは、ロシアから生産される木材の20%が違法伐採木材であり、許可証なしの伐採、許可証の偽造等の行為が横行していると指摘しています。
違法伐採への政府の対策
違法伐採問題に対処するため政府は、各国と協調して木材輸出国における違法伐採対策の支援をするほか、グリーン購入に基づき、平成18年4月から政府調達の対象となる木材・木材製品について、合法性が証明されたものを購入することに決めました。
政府が率先して購入することは、広く国民にも合法木材を積極的に買ってもらうことを期待するものです。
合法性を証明するには?
木材・木材製品の合法性等の証明については、林野庁が作成した「ガイドライン」に次の3つの方法があげられています。
1.森林認証を活用する方法
森林認証(SGEC、FSC、PEFC等)の認証マークにより証明する方法です。
2.業界団体の認定を受けた事業体が証明する方法
森林・林業・木材関係団体では違法伐採に反対する態度を表明するとともに、木材の合法性を証明する仕組みをつくり、業界を上げて合法性の証明に取り組んでいます。
ポイントは、証明書の作成・交付の連鎖。
3.事業者独自の取り組みによる方法
個別の事業者が独自に伐採から入荷に至るまでの流通経路等を把握したうえで証明する方法です。
業界団体認定の証明方法と同等レベルで信頼性が確保される取り組みとされています。
※詳しくは林野庁「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」をご確認ください。
僕たちにできること
では僕たちにできることとして何があるのか。
ずばり、合法木材製品を積極的に利用することです!
違法で無秩序な伐採に対処して合法木材製品を利用することは、地球環境や世界と日本の森林を健全に保つことに繋がります。
結びの言葉
今回は違法伐採がもたらす悪影響と合法木材を利用することの意味をお話しさせていただきました。
身の回りには割と木を使った製品がありますよね。
トイレットペーパー、ティッシュ、棚、家(建材)などなど。
それらの製品に森林認証マークが付いているか、購入先のお店が合法木材を利用している団体に属しているのか、ちょっと気にしてみてはいかがでしょうか?
僕自身も林業従事者なので、違法伐採を目論むやつらに負けないぞという気持ちで今後も合法材を購入したいと思います!
以上、参考になれば嬉しいです。
今回もとみーブログを覗いてくださりありがとうございましたー(^^)/
とみー
【参考サイト】
・木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン|林野庁
・木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン説明会資料|林野庁木材利用課合法伐採木材利用推進班
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