ミカンの皮はきれいに剥きます。とみーです!
皆さん、最近生物多様性について考えたことはありますか?
2022年12月19日、生物多様性の保護について話し合う国連の会議「生物多様性条約第15回締約国会議(通称COP15)」で、2030年までの世界の新たな目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組み」が採択されました!
COP15は12月7日からカナダ・モントリオールで開かれておりました。
実を言うと、当初の予定では2020年に中国・昆明で開催される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により延期となり、今年カナダで開催されたのです。
だから「昆明・モントリオール目標」というわけです!
今回の会議では190を超える国と地域が参加し、2010年に名古屋市で開催のCOP10で採択された「愛知目標」の後継となる、2030年までの新たな目標の採択を目指して議論が交わされたのです。
まずは言いたいこと、
ご参加された方々、13日間という長尺の会議、本当にお疲れ様でした!!!
ただテーマが「世界の生物多様性の保護」という壮大なものなので、やはり13日間でも短いのかな?(^^;)
気になる採択された目標の数は全部で23項目。
世界で話されている生物多様性への今後の取り組みについて、少しでも知ってもらえたらなと思います!(^^)/
「愛知目標」を簡単に解説
本題に入る前に、「愛知目標」について簡単に触れておきます!
これを知っておくことで今回のお話が分かりやすくなります。
愛知目標とは、2010年に名古屋市で開催された「COP10」で、各国が生物多様性の保護のために取り組む2020年までの目標として掲げられたものです。
「愛知目標」の後継が「昆明・モントリオール目標」というわけです!
「愛知目標」では、絶滅危惧種を守ることなど2020年までに取り組む20の目標が合意されましたが、国連はおととし、その多くが達成できなかったとする報告書を公表しています。
地球規模の目標を達成するというのは、それはそれは難しいこと。。。
その愛知目標を引き継ぐ形で今回の昆明・モントリオール目標が採択されたのです。
今回は一つでも目標達成したいところ!!!
「昆明・モントリオール目標」のポイントはココ!
ではここから本題の「昆明・モントリオール目標」のポイントをお話していきます!
【▼個別目標 昆明・モントリオール目標】
目標1 | 地球上のすべての地域に生物多様性の配慮を拡げ、重要な自然の損失をゼロに近づける |
目標2 | 損なわれた自然の30%を回復させる |
目標3 | 陸・水・海の30%を人と自然の共生する地域として守り、管理する |
目標4 | 絶滅危惧種を守るための緊急の行動と、人と野生動物の衝突回避を進める |
目標5 | 生物の捕獲や取引を持続可能にし、違法・過剰な利用をなくす |
目標6 | 外来種の侵入を突き止め、侵入と定着を半減させる |
目標7 | プラスチック汚染減らし、過剰施肥と農薬のリスクを半減させる |
目標8 | 自然に根差した解決策で気候変動の緩和と適応を推進し、気候変動対策による自然破壊を最小化する |
目標9 | 自然資源を持続可能に管理し、特に脆弱な人々への自然の恵みを確保する |
目標10 | 農業、養殖業、水産業、林業地域の長期的な持続可能性と生産性を確保する |
目標11 | あらゆる人々に必要な、水・空気・土や自然の調整機能を守る |
目標12 | 都市の緑地や親水地域を増やし、都市住民の健康と幸福を高める |
目標13 | 遺伝資源から得られる利益の公正公平な配分のためのあらゆるレベルの施策を展開する |
目標14 | 開発、貧困撲滅、環境アセスなどあらゆる法律・指針に生物多様性の視点を組み込む |
目標15 | 企業や金融機関の行動や情報開示を支援し、企業リスクを減らし、企業による行動を増やす |
目標16 | 市民の持続可能な選択を増やし、食料廃棄の半減や廃棄減少を進める法規制、情報提供を進める |
目標17 | 遺伝子組み換えの適正な管理・利用の能力をすべての国が持つ |
目標18 | 25年までに調査し、30年までに5000億円ドル以上の負の補助金をなくす |
目標19 | あらゆる資源を集めて、毎年2000億ドル以上の実施資金を生み出す |
目標20 | 実施のための能力向上、技術提供、科学技術の推進と活用をはかる |
目標21 | 効果的な管理や運営と参加のための最新の知識・情報を届ける |
目標22 | 情報、政策決定の参加、司法へのアクセスの機会を、先住民、女性、ユースに確保する |
目標23 | 行動目標達成のための意思決定や行動が、ジェンダー平等の中で実現する |
今回主要な項目として、2030年までに陸と海のそれぞれ30%以上を保護・保全を目指す「30by30(サーティバイサーティ)」や外来種の侵入を半減させることなどが盛り込まれました。
また上記の目標とは別に、途上国への資金支援の仕組みについて、世界銀行のもとで運用されている基金に、生物多様性保護に特化した基金を追加することで合意しました。
途上国は、保全に多くの資金が必要というで、この度新しい基金が創設されることになったんです。
愛知を引き継ぎ、進化した目標
今回の昆明・モントリオール目標は愛知目標の内容を引き継ぎ、新たに以下の点が進化したと言われています。
今回の目標は完璧なものではないとされています。
世界各地で価値観や文化、環境条件は違いますし、発展途上国と先進国とで資金の差も生まれます。
だからこそ今後求められるのは、目標達成のための世界・国・地域レベルでの行動、協働が一層求められることになります。
結びの言葉
今回採択された目標を世界の共通認識とし、それぞれのできることを地道に行っていく。
これを続けていくことが大切です。
ただそれが難しいんですよね(^^;)
まずは、このようなことが世界で話されているという事実を、まず皆さんに知ってもらいたい!
そう思って書きました。
僕も自分にできることを見つけて、行動に起こします!
以上、参考になれば嬉しいです!
今回も最後まで覗いていただき、ありがとうございましたー(^^)/
とみー
【参考サイト】
・生物多様性「COP15」 陸と海の各30%以上保全地域など目標採択|NHK
・生物多様性条約第15回締約国会議第二部等の結果概要|外務省
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