こんにちはーとみーです!
昨日は本当に暑かったと思いきや、本日はなかなかの寒さの上、雨。
本日も山に登りましたが、霧が張り詰めっぱなしの一日でした。
また帰りの道中、近所で車両事故が起こっていました。
皆さん本当に車の運転には気を付けましょうね(^^;)
さて今回は「林業の資格」シリーズ、「樹木医」についてお話しします。
樹木医とはその名の通り、木のお医者さんです。
なんともやりがいのありそうなお仕事です!
「樹木医」とは、
「樹木医」とは、一般財団法人・日本緑化センターが事業主体となる資格であり、ずばり木のお医者さんです。
令和3年12月時点で、3,081名(うち女性は378名)の方が認定されています!
仕事内容
仕事内容としては、以下の内容があげられます。
- 街路樹や公園の木、天然記念物など文化財に指定されている木などの保全・病気の診断・治療
- 落枝、倒木などによる人的、物損被害の抑制
- 後継樹の保護育成
- 樹木の保護・育成に関する知識の普及及び指導
などがあげられます。
お医者さんなので治療を施すことはもちろん、腐りなどで倒木して人的被害が及ぼされないよう日頃からケアすることや樹木を育てること、その知識を伝承することなども仕事なのです。
診断方法
木のお医者さんということで、樹木がどのような状況なのかを診断する必要があります。
ここではどのようにして診断しているのか、その「診断方法」についてご紹介していきたいと思います。
外観診断
まずは目視で確認し枝葉がよく茂っているか、幹や枝に損傷がないかを診断します。
目視での観察とあわせて、道具も使って樹木の健康状態を確かめます。
また幹を木槌(きづち)でたたき、音の違いで木の内部が腐って空洞になっているかどうかを確認する方法もあります。
元気な木は、木槌でたたくとすぐに音が返ってきます。
音の反響が遅かったり、低い音だったりした場合、木が何らかの原因で幹の内部に異常がある合図です。
精密診断
木の内部の状態を詳しく確認する診断方法です。
直径3㍉の細いキリを幹に貫入する測定器を使います。
道路沿いや駅前に植栽された街路樹は根元が狭い場所に植えられているため、根をしっかりと張れません。
木にとってあまり良い環境とはいえず、元気そうに見えても内部に異常を抱えているケースもあります。
精密診断では、そんな木を対象に検査します。
治療方法
診断の次はいよいよ治療に移ります。
土壌改良
木が生きている周辺の生育環境を改善する「土壌改良」という治療法があります。
木は土の中の水分と養分を吸収して光合成を行って成長します。
根が土からの養分・水分を吸収しやすい状態にするため、「動力噴霧器」を使って土に肥料や改良剤の薬液を注入して土壌環境をより良くして回復させます。
薬剤処理
樹木医の診断結果と対策に基づき、必要な時だけ薬剤処理を行います。
具体的には、
- 樹木に穴を開けて薬剤を注入する
- 害虫対策のために薬剤を散布する
長期にわたって安定した防除効果をもたらす土壌灌注を行います。
地力回復
樹木を育てる力が土壌にない場合、
- 液体肥料や共生微生物菌を利用
- 葉面を散布
- 活力剤を用いて、地力を回復
などの方法もあります。
主な就職先
一般的に樹木医のみでご飯を食べている人は少なく、
- 造園業
- 環境コンサルタント
- 林業事業体
- 研究職 等
上記のような組織に属しながら、本業の延長線で樹木医の業務を行っているスタイルがい多いようです。
ちなみに僕は先日、空師(そらし)として活動しながら樹木医の資格を持たれている方と仕事をしました!
樹木医になるためには
樹木医になるためには、日本緑化センターが実施する樹木医研修を受講して、資格審査に合格し、樹木医として登録されることが必要です。
樹木医研修を受講するため道のりは2パターンあります。
①7年の実務経験を積む
樹木の調査、計画・設計監理、維持管理作業や診断・治療など樹木の保護・育成に関する実務経験を7年以上積むことで樹木医研修受講者選抜試験を受けることができます。
実務経験のより具体的な例は以下の通りです。
②「樹木医補」となり、1年以上の実務経験を積む
ここで「樹木医補」について解説しておきます!
樹木医補資格の認定は、平成16年度以降で当該大学等が樹木医補資格養成機関の登録を受けた年度以降の卒業生)が対象となります。
対象大学・専門学校一覧を確認するにはこちらからどうぞ!
樹木医補の資格を取得後、1年の実務経験を積むことで樹木医研修受講者選抜試験を受けることができます。
受験費用
受験費用は樹木医補の認定を受けているかどうかで金額が異なります。
樹木医補の認定を受けている方は3,000円お安くなっています。
結びの言葉
樹木医は「木のお医者さん」とお話しましたが、「木の代弁者」とも言えるでしょう。
その木がどのような状態で、何に苦しんでいるのか。
我々人間に伝えたり、理解を促す役割を樹木医の方は担われているんだと思います。
一人ひとりが自然と向き合うことを求められている現代。
皆さんも機会があれば身の回りの自然に目を向けて、耳を傾けてみませんか?
以上、参考になればうれしいです!
ありがとうございましたー(^^)/
とみー
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